たきぐちみやこの作品集 2011

【2011年制作の作品】


「ソラノカナタへ」

ソラノカナタへ
「ソラノカナタへ」 (182cm × 91cm) 油彩

「ソラノカナタへ」について

2011年5月に、初めて個展をいたしました。

今回の作品は、寒い冬の夜に、天使が木の上で一休みをしている場面です。

この作品は、個展ご案内のハガキにも載せた絵です。前回と同じく、ベニヤ板にジェッソで下地を作り、油彩で描きました。

そうして出来上がった作品の筆のタッチが好きで、しばらくこのスタイルでの作品が続きます。


「春を呼ぶ」

春を呼ぶ
「春を呼ぶ」 (62cm × 91cm) 油彩

「春を呼ぶ」について

こちらも「ソラノカナタへ」と同じく、ベニヤ板にジェッソで下地を作り油彩で描いたものです。

丁度今と同じ季節、冬から春に移ってゆく柔らかな日差しの中で、芽吹きの準備を始める木を表現いたしました。

暖かい春が来る事を願いながら…。


「月下の花」

月下の花
「月下の花」 (73cm × 91cm) 油彩

「月下の花」について

こちらも油彩作品です。

一晩しか咲かない月下美人の花はとても美しく、また神秘的です。

つぼみが膨らんで、夜に香り高く花開き、花びらは純白の羽根のようです。

毎年秋頃、この花が咲くことを楽しみにしております。

美しく、しなやかでいて凛とした姿を表現いたしました。


「想」

想
「想」 (17.8cm × 23.3cm) 銅版画

「想」について

こちらも銅版画(エッチング、アクアチント)作品です。

Garden」に引き続き、春の庭に咲く花々を描きました。

寒い冬を越えて、緑や花々で彩られていく様子は、何か安心します。

丁度、今頃の季節を表現しました。


「明日(ネイル)」

明日(ネイル)
「明日(ネイル)」 (90cm × 60cm) 油彩

「明日(ネイル)」について

こちらは油彩作品で、やはり青色を使った作品です。この青色を使ったシリーズは、しばらく登場いたします。

“ネイル”とは韓国語で同じく明日という意味です(こちらではカタカナ表記させていただきました)。

枝に止まっている小鳥は、明日を呼ぶ鳥です。
明日という日が、希望を運んできますようにという願いを込めて描きました。


「刻」

刻
「刻」 (10.8cm × 13.8cm) 銅版画

「刻」について

こちらは銅版画(エッチング、アクアチント)作品です。
普段は見ることの無い、地中での木の根を表現いたしました。
表には見えないところに、本当の姿や真実があるのではと思います。

 

今まで版画作品を何点かご紹介させていただきました。
版画を制作するにあたって、版画家の先生方に大変お世話になりました。先生にとてもご親切に、時間をかけて丁寧にお教えいただいからこそ、こうして作品を作りあげることができました。
心より感謝申し上げます。ありがとうございました。


「祈り」

祈り
「祈り」 (91cm × 91cm) 油彩

「祈り」について

こちらもベニヤ板にジェッソで下地を作り、油彩で描いた作品です。

2011年の5月、初めての個展をいたしました。この年に起きました東日本大震災は、個展に向けて作品制作しておりました時期の出来事でした。
その事は私の心の奥深くに、刻まれています。言葉でお伝えする事は、今でもとても難しいです。

こちらの作品は、その時の祈りの気持ちを表現いたしました。


「刻印」

刻印
「刻印」 (91cm × 120cm) 油彩

「刻印」について

こちらも油彩作品です。
東日本大震災と福島の原発事故が起こり、この日を境に今までと世界が変わってしまったことを感じ、明日がどの様になるかわからない、もう以前には引き返せないという、とても不安な気持ちで描きました。


「絶え間無く続いてゆくもの」

絶え間無く続いてゆくもの
「絶え間無く続いてゆくもの」 (162cm × 91cm) 油彩

「絶え間無く続いてゆくもの」について

こちらも大きいベニヤ板にジェッソで下地を作り、油彩で描いた作品です。

命あるものは、いずれはその生を終えてゆきます。しかしその命や思いは、また次に生まれてくる命へと脈々と受け継がれてゆく…。
絶え間無く続いてゆくものに思いを馳せながら描きました。